一般的にヒスイとは「軟玉」と呼ばれるものと「硬玉」の二種類があります。
●硬玉とは、ヒスイ輝石(ヒスイきせき、翡翠輝石 jadeite、ジェダイド)という輝石グループの鉱物で、本翡翠とも呼ばれています。
「硬玉」という名の通り、日本のヒスイは硬度が高く、加工が難しい反面、割れにくく丈夫であることも特徴です。
モース硬度は7〜8。
光を通す「透過率」が高く、色が鮮やかでロウカンと言われるものはとても希少で、宝石として非常に高価な値がつきます。
日本は世界最古のヒスイ産地の一つで、ヒスイは日本の国石にも定められています。
また、ヒスイは縄文時代から加工され、祭具や装飾品に使われてきました。「古事記」にもヒスイに関する記述があり、勾玉のと同様、日本人には特別で馴染みの深い石の一つです。
石言葉「繁栄・長寿・幸福・安定」
●軟玉と呼ばれるヒスイに似た鉱物は、全く別の鉱石であるネフライトをさします。
モース硬度が6〜6.5と低めなため、硬玉に対して比較すると硬度が低いため、軟玉と呼ばれているだけで、脆いわけではありません。
中国では軟玉しか採れないため、古くは玉(ぎょく)と呼ばれ、古代より中国で価値ある宝石として多く使われていました。
ネフライトの語源は、古代ギリシャで腎臓を意味するnephrósと英語で鉱物を意味する-iteからきており、「腎臓の石」を意味しています。
中南米では石で腎臓をマッサージしたり、粉末にして飲んだりしたりと、腎臓の治療に使われていたことから、スペイン人が名付けたのが元とも言われています(医学的に効果は実証されていません)。
石言葉「健康・知恵・繁栄・安らぎ」